朝食(breakfast/ブレックファスト)― 「ブレイク」(break:止める)+ 「ファスト」(fast:断食)。皆さんはこの八時間のあいだ、眠って断食をしました。その時間の後に、断食を止めます。これが理由で、朝食は大切です。はるか昔、人々は二食だけを取りました ― 朝と夕方です。夜遅くでも、真夜中でもありません。今や四食です!朝食、それから午前中のスナック、昼食、そして午後のスナックと最後に夕食 (笑) ― 五食です! 当時の人々は、生きるために食べました。こんにち、人々は食べるために生きます!(笑) 食べ物は、ダルマの人生を送る目的のものであるべきです。食べ物が皆さんの人生になるべきではありません。皆さんは自分の舌の奴隷になるべきではありません。皆さんは、美味しいものだけではなく、良いものを食べなければなりません。

 

これはウパニシャッドの中に、「シュレーヤス」(shreyas)と 「プレーヤス」(preyas)として述べられていることです。プレーヤスは皆さんが楽しむもの、シュレーヤスは良いもの ー 「ベーネ」(イタリア語で「良い」の意味)です。そのため、皆さんは、この二つの内、楽しみを与えるものではなく、自分にとって良いものを常に選ぶべきです。人生のあらゆる面で、食べ物、衣服、休息でさえ、人は二つのパラメーターである、シュレーヤスとプレーヤス、を用いて判断しなければなりません。これはシュレーヤスなのか、あるいはプレーヤスなのか? それがプレーヤスであり、シュレーヤスでなければ、それを捨てなさい。それがシュレーヤスであり、プレーヤスでなければ、受け入れなさい。幾つかのことは、神と共にいることのように、シュレーヤスであるとともにプレーヤスでもあるかもしれません。神と共にいることは楽しみであり、神と共にいることは良いことです。

 

これは、死の神、ヤマが幼い少年ナチケータに授けた偉大な知識であり、それは皆さんも用いなければならない知識です。実践を伴って知ることは、熟練した技能になり、調和を与え、そして、調和は洞察力をもたらします。「熟練」(skilled/スキルド)に達することのない知識は、「死滅」(killed/キルド)します。繰り返しますが、技能を伴う知識は調和であり、調和は洞察力へとつながります。単に何かを知って、それについて何もしないのでは役に立ちません。

 

これは識別力と呼ばれます。これは人間に与えられていますが、他のすべての生物にも識別力はあります。より高位の識別力は、真実と非真実を知ることです。この能力は人間のみが持ち、他のどの生物も持ちません。冷たいか熱いかは、識別力です。遠いか近いかは、識別力です ― しかし、識別力の最大の特徴は、何が真実で非真実なのかを知ることです。他のすべての生物は、他のものごとは区別できますが、真実と非真実を区別することはできません。これは人間だけに与えられており、ニッティヤ アニッティヤ ヴィヴェーカ(nitya anitya viveka/真実と非真実の識別)と呼ばれます。人間がこれを使わないのであれば、彼は動物も同然なのです。

 

(2017年4月 イタリア、本文25-26ページ)

⇒ BOOKLET:DIVINE VISIT TO ITALY 2017

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